93 右足関節果部骨折

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足関節は、足関節の上にある脛骨・腓骨の遠位端とこれらに接触している距骨、脛骨・腓骨と靭帯でつながっている踵骨で形成されています。
ところが、右足首の骨折だけでは、腓骨の外果部、脛骨の内果部、関節内骨折で距骨骨折、それとも踵部分の後果骨折なのか、それらの全部を骨折しているのかが分かりません。
したがって、診断書記載の傷病名の確認と、固定術を受けているのであれば、オペの内容も確認の必要がありますが、ポイントは、なんと言っても画像所見であり、残る症状としては、足関節の機能障害が想定されます。

足関節果部とは、腓骨の一部である外果と脛骨の一部である内果、脛骨遠位端前側の内果と脛骨遠位端後側の後果のことで、梅干しとか、踝(くるぶし)と呼ばれている部分です。

 

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右足関節果部骨折における後遺障害のポイント

 

1)足関節のどの部分にどんな骨折をしているのか?
その後の治療により、どのように骨癒合しているのか?
足関節にどのレベルの可動域制限を残しているのか。
足関節および足趾に神経麻痺がある場合、それが立証されているか?
何故可動域が制限される結果となったのか?それに至る理由が必要です。
2)検討の手順
①脛骨、腓骨、距骨、踵骨、どの骨が骨折しているのか
②骨折の部位は、骨幹部それとも遠位端か、遠位端であれば、外果、内果あるいは後果なのか。
③骨折の形状は、亀裂、開放性、粉砕、剥離か、手術の内容、現在の骨癒合状況
④周辺靭帯の損傷がある場合、靱帯損傷がMRIで立証されているか
⑤最後に、足関節にどのレベルの可動域制限が認められるか
単に、痛くて動かすことができない場合、その疼痛の原因は関節烈隙(かんせつれつげき)の狭小化や関節部の軟骨損傷なのか、変形性足関節症なのか
神経麻痺については、神経伝達速度検査、針筋電図検査で立証されているのか
これらの確認が必要となります。
どの骨、どの部位、どんな骨折、骨癒合状況、これらは、XP、CTで確認できます。
靱帯損傷なら、MRIによるチェックがなされます。
腓骨神経は、下腿を走行する神経ですが、坐骨神経から腓骨神経と脛骨神経に分かれ、腓骨神経は、膝の外側を通り、腓骨の側面を下降して、足関節を通過、足趾に達しています。

 

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この記事を書いた人

弁護士法人江原総合法律事務所

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