30 前頭骨陥没骨折、外傷性てんかん
前頭骨陥没骨折(ぜんとうこつかんぼつこっせつ)
頭蓋骨骨折、脳挫傷の被害者には、外傷性てんかんの予防的措置として、一定期間、抗痙攣剤が投与されていますが、ほとんどのケースで外傷性てんかんを発症することはありません。
しかし、頭蓋骨陥没骨折後に限っては、外傷性てんかんを高頻度で発症しています。
外傷で、脳の実質部に残した瘢痕は、手術による摘出以外、除去することはできません。
この瘢痕部から発せられる異常な電気的信号に、周辺の正常な脳神経細胞が付和雷同して大騒ぎをしている状態を、外傷性てんかんと呼んでいます。
強直性全身痙攣発作
発作には大発作、焦点発作、精神運動発作があります。
発作を繰り返すことにより、周辺の正常な脳神経細胞も傷つき、性格変化や知能低下の精神障害を来し、高度になると痴呆・人格崩壊に至ります。
間代性全身痙攣
深刻な障害ですが、治療は、発作を抑える抗痙攣剤の内服、つまり、薬物療法が基本です。
内服で発作を抑えられないケースでは、発作焦点となっている脳の部分切除がなされますが、このケースでも、術後は長期にわたる薬物療法が続けられます。
内服を続けながら、脳波検査にて、てんかんを示すスパイク波・鋭波の消失を待つのです。
抗痙攣剤を内服中の女性は妊娠を避ける必要があります。
この記事を書いた人
弁護士法人江原総合法律事務所
埼玉・越谷地域に根差し、交通事故に豊富なノウハウを持つ江原総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。交通事故分野における当事務所の対応の特徴は、「事故直後」「後遺症(後遺障害)の事前認定前」からの被害者サポートです。適切なタイミングから最適なサポートをいたします。