事例13 弁護士の介入により14級9号が認定され、賠償額を150万円以上も上げた例

事例13 弁護士の介入により14級9号が認定され、賠償額を150万円以上も上げた例

 

 

事例

男性(60代・数年前に退職して専業主夫)
後遺障害14級9号

弁護士費用特約を使用

 

解決に至るまで

依頼者は路側帯(道路の白線の内側)を歩行中、後方より自動車に追突されて、腰椎捻挫、頸椎捻挫の怪我を負いました。交通事故に関する知識がなく、今後どのように対応すればいいのか全くわからないとのことで、依頼者は事故後すぐ、当事務所へ相談に訪れました。
依頼者の受傷状況をみたところ、14級の後遺症が見込まれたため、直ちに弁護士が介入し、適切な指示・指導を行った結果、当初の想定通り14級9号の後遺症認定を受けることができました。

保険会社との間で賠償額に関する交渉に移りましたが、争点となったのは、①休業損害の有無とその額、②逸失利益、③傷害慰謝料・後遺症慰謝料の3点でした。

 

保険会社は当初①を想定しておりませんでした。依頼者は数年前に退職し、「働けないために生じた損害」がないためと考えられました。

しかし弁護士より「依頼者は専業主夫であり、家事全般をこなして、フルタイムで働く妻を支えている」ことを説明したところ、保険会社からは自賠責基準である「1日あたりの損害5700円」での提案をされました。

また、保険会社は、②についてはこの事故による労働能力が失われた期間が3年であるとして逸失利益は「約48万円」であるとし、③については、傷害慰謝料・後遺症慰謝料をそれぞれ裁判基準の8割に減額し、「175万円」を提示してきました。

①~③についての交渉を重ねましたが、主張に開きがあり、交渉による増額はこれ以上見込めないと判断したため、、弁護士はただちに「交通事故紛争処理センター」へ申立てをし、主張・立証を行いました。

結果、①は裁判基準における専業主婦の収入「1日9750円」にて認定され、②は労働能力喪失期間を5年、逸失利益約77万円、③は裁判所基準の満額約233万円と認められ、全体としては、当初の保険会社の提案額より150万以上増額する結果となりました。

 

ポイント

・依頼者は歩行中、事故に遭いましたが、自動車を所有して自動車保険と弁護士特約に加入しており、この弁護士特約の使用により、弁護士費用を気にすることなく解決に至ることができました。
被害にあったうえ費用もかかる、ということを防止するため、任意保険の弁護士特約の検討をお勧めします。
既に弁護士特約に加入されている方は、歩行中の事故だから適用がないのではと即断せず、まずは保険会社に確認をされるとよいでしょう。

・事故直後に相談にいただいたことで、弁護士の適切な指示・指導のもと、後遺症認定を取ることができました。後遺症の認定にあたっては、怪我の状況はもちろんのこと、事故後の対応が重要なポイントとなります。そのため、事故に遭われた際は、早い段階で弁護士に相談することをお勧めします。

・未だ数が少ない専業主夫の方ではありますが、専業主婦の方と同じように家庭への貢献に伴う休業損害が認定されました。


※本事例は当事務所で取り扱った事案をもとに記載されていますが、事案及び個人の特定がなされないよう、事実関係を一部変更または抽象化させていただいております。

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