283 鼻の構造、仕組み
鼻は、呼吸するときの空気の通り道であり、
①吸い込んだ空気を加温・加湿すること、
②細菌や有毒物質などに対する防御体制、臭いを感じること、
③発声で音を共鳴させるなど
の役割を果たしています。
鼻の仕組みは、外鼻、鼻腔、副鼻腔の3つに分けることができます。
鼻の外観を外鼻といい、外鼻の骨格は、骨と軟骨で構成されています。
鼻中の穴を鼻腔といい、鼻腔と交通する、顔面の骨の中にある空洞を副鼻腔といいます。
鼻腔のしくみ
鼻腔は、その中央を鼻中隔という骨と軟骨で構成されている仕切りの壁によって、左の鼻腔と右の鼻腔に分かれています。
鼻腔の入り口部を外鼻孔といい、外鼻孔入った部分、鼻腔の内部を鼻前庭といいます。
鼻翼で囲まれている部分の鼻腔の内部が、ちょうど鼻前庭に相当し、鼻前庭には鼻毛が生えていて、吸い込んだ空気の中の大きなごみを取り除く働きをしています。
そして、鼻前庭から奥の部分は、鼻粘膜で覆われています。
鼻腔は単なる吹き抜け穴ではなく、複雑な構造をしているのです。
鼻粘膜には、線毛というごく細く短い毛がびっしりと生えており、鼻粘膜の中には、鼻腺が存在し、絶えず微量の粘液が分泌されています。
1日に鼻腺から分泌される粘液の量は、1ℓにもなります。
鼻前庭を通過した空気中の小さなごみ、ほこり、細菌などの微生物は粘液に付着し、線毛の運動によって鼻腔の奥へ運ばれ、喉から痰となって排出されます。
鼻の中の空気は、表面の粘液で湿気が加えられ、粘膜へ流れてくる血液によって温められます。
適度に温められ、湿り気を有するきれいな空気が、喉を通過して肺に送られています。
顔の骨には、種々の形状の空洞が鼻腔をとり囲むように存在しており、これらの空洞を総称して、副鼻腔と呼んでいます。
副鼻腔の内壁は、鼻粘膜と同じ種類の粘膜で覆われており、副鼻腔の粘膜にも線毛が生えていて、副鼻腔に入ったごみを粘液層で捉えて外に排出しています。
交通事故による鼻の外傷では、鼻骨骨折、鼻篩骨骨折、鼻骨軟骨損傷、頭部外傷後の嗅覚の脱失などを経験しており、それらを中心に解説をしていきます。
この記事を書いた人
弁護士法人江原総合法律事務所
埼玉・越谷地域に根差し、交通事故に豊富なノウハウを持つ江原総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。交通事故分野における当事務所の対応の特徴は、「事故直後」「後遺症(後遺障害)の事前認定前」からの被害者サポートです。適切なタイミングから最適なサポートをいたします。