214 過換気症候群 (かかんきしょうこうぐん)
胸部の外傷で紹介する傷病名の中で、もっとも軽傷なもので、後遺障害を残すことも基本的にはありません。
過呼吸とは、呼吸が速く、浅くなることですが、自然な呼吸のパターンが崩壊している状態です。
過換気症候群とは、精神的な不安を原因として過呼吸になり、その結果、息苦しさ、胸部の圧迫感や痛み、動悸、目眩、手足や唇の痺れ、頭がボーッとする、死の恐怖感などを訴え、稀には失神することもある症候群のことです。
呼吸の速さと深さを自分で意識的に調整すれば、2~3分で、症状は自然に治まります。
過換気症候群における後遺障害のポイント
1)過呼吸は、非器質性精神障害が治癒すれば消失することから、障害の対象ではありません。
2)非器質性精神障害については、精神科、心療内科に通院して治療を続けることになります。
過呼吸を緩和する治療や、薬はありませんが、非器質性精神障害の治療が進むと、過呼吸は自然消滅しています。
3)非器質性精神障害では、交通事故との因果関係を巡って厳しい審査が行われており、丁寧に立証したとしても14級9号が認定される可能性があるかどうかです。
この記事を書いた人
弁護士法人江原総合法律事務所
埼玉・越谷地域に根差し、交通事故に豊富なノウハウを持つ江原総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。交通事故分野における当事務所の対応の特徴は、「事故直後」「後遺症(後遺障害)の事前認定前」からの被害者サポートです。適切なタイミングから最適なサポートをいたします。